2024 9/16 モーニングアップル月曜日第23回目 ピーター・セテラ特集オンエアリスト
お聞きいただきありがとうございました
当日は機械のトラブルがありオンエア予定楽曲を一部変更してお送りしました。申し訳ございません。
前半はシカゴ時代の最初期から1985年の脱退までの楽曲から。ベーシストとしての面も掘り下げる予定でしたが前述の理由で楽曲を変更しました。こちらはまたの機会に。
後半はソロキャリアから珍しいビートルズカヴァーや1981年の初ソロアルバムからの楽曲。 シカゴ低迷期の中で初ソロはシンガー/ベーシストとしてのセテラの才能を如何なく発揮したAORアルバムだったのですが、実は諸事情でレコード会社のプロモーションを殆ど受けれず商業的には失敗しました。
こういった例はこの業界ではよくある話でブルース・スプリングスティーン の最初の二枚のアルバムもレコード会社のプロモを充分に受けれずリリース当初は売り上げ苦戦を強いられたことがブルース本人の自伝で書かれています。ピーター・セテラの場合はシカゴの活動に支障がないようにソロアーティストとしての宣伝をワーナーブラザーズが拒否した旨を当時のドラマーぼダニー・セラフィンが語っています。
シカゴを脱退の理由もセテラ本人はソロとバンドの両立を希望していましたがシカゴ側がそれを望まなかったという。ブラスロックという音楽スタイルに思い入れがなかったこともある。シカゴのドキュメンタリー映画を観ましたがセテラ本人は出演もコメントもなかったので思い出したくないこともあったのだろうと思います。
これに関して英語版のWikiでは
『1987年のインタビューで、セテラはグループからの離脱について「友好的ではなかったが、最悪というわけではなかった。俺がヒット曲を出し、彼らにもヒット曲が出れば、良くなるに決まっている」と語っている。』
と書かれており望まぬ脱退だったにしても後悔はなかったということでしょう。
次代のジェイソン・シェフに受け継がれていき後のシカゴも新たなフロントマンとなっていたビル・チャンプリンとシェフのヴォーカルを活かした楽曲でしばらくはヒットを出し続けていきます。シカゴについてはまた別の場所に機会に。
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01 Blue Bird by コブクロ
(9/16は「バクマン。 第2シリーズ」の見吉 茜の誕生日でした。おめでとう御座います!
主人公の一人高木 秋 人の恋人で後に妻となる見吉香耶のお母さんです。
https://youtu.be/8vMRheOXO_w?si=zV8GN7jL7C3ZPh1t
02 ステイ・ザ・ナイト
03長い夜
04 ラヴ・ミー・トゥモロー
05 ユー・アー・ザ・インスピレーション
06 イントロダクション
by シカゴ
07 素直になれなくて
08 オネスティ
by 辻 千絵
09 イッツ・オンリー・ラヴ
10フィールズ・ライク・レイン
11リヴィン・イン・ザ・ライムライト
by ピーター・セテラ
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02 1984年「シカゴ17」のファーストシングル。セテラ在籍時代の最後のシカゴのアルバム。
デヴィッド・フォスターのプロデュースにより前作「16」からさらに洗練されたAORの作りになったアルバムで結果的にシカゴの最大のヒットアルバムになりました。この曲はバラードではなく緊張感のあるミディアムロックナンバー。
https://youtu.be/qLOG0z0EuVc?si=RSDfIJF752cKIrvx
03はもちろん松山千春の歌ではなく1970年のシカゴ二枚目のアルバムからの全米4位、全英7位の大ヒットナンバーでシカゴ屈指のハードブラスロックナンバーです。
セテラの高音域ロックヴォーカルとテリー・キャスのワウペダルを駆使したエレキソロが聴きどころです。後のAOR化されていくシカゴとは異なる初期シカゴの代表曲。後にジェイソン・シェフが加入した際にスタジオ再録音されています。
https://youtu.be/8A3HZvGN0qs?si=BI8d1UG2ZIm9zi1m
04は1982年「シカゴ16」より。
「素直になれなくて」とともにこのアルバムからシングルリリースされヒットを記録した楽曲。デヴィッド・フォスターがプロデュースしフォスターの後押しでキーボード/ギター/ヴォーカルに楽曲作りですでにグラミー賞の受賞暦もあったビル・チャンプリンが加入。「16」「17」はセテラ/チャンプリン、「18」以降はシェフと共に2フロントヴォーカル(実際はロバート・ラムもいるので三人のヴォーカル体制だが)となりAORのシカゴが完成したといえる。
スタジオテイクにて外部のミュージシャンを起用しシカゴのメンバーは殆ど参加していないなどデヴィッド・フォスターの関わりについて賛否はあると思いますが勢いが無くなっていたバンドの存続と完成した楽曲の完成度を思えば私は正解だったと思います。実際にこの頃の楽曲も後にライヴの定番局となっていることから分かると思います。
https://youtu.be/nHsx5kis-e0?si=jdrD-OaJu-TY-unr
05は04と同じく「17」からのシングルヒット。シカゴというよりAORパワーバラードの王道のような楽曲でやはりセテラとフォスターの才能のタッグが生んだ名曲と言える。
https://youtu.be/MA7OioRqgHw?si=G2RU5pHLD9a0dtRa
06は1969年の『シカゴの軌跡』 (The Chicago Transit Authority) よりテリー・キャスのペンによるアルバム一曲目のナンバー。まだ上記の英語のシカゴ交通局を意味するバンド名だった。この曲のヴォーカルもキャスでセテラはベーシストとして黙々としたプレイを聞かせている。
https://youtu.be/0zu6jQPa7jc?si=0vXQmKqrPLr8eyXT
07、08は千絵さんのピアノスケイプは
アルバム『ラヴ・ミー・トゥモロウ(シカゴ16)』収録のシカゴというよりAORパワバラードを代表する楽曲とビリー・ジョエルという共に日本でも高い人気を誇る名曲をお送りしました。
「素直になれなくて」はバラード職人といえるプロデューサーのデヴィッド・フォスターによる強力な布陣のサポートメンバーが凄い。フォスター自身のピアノに
TOTOのデヴィッド・ペイチとスティーヴ・ポーカロがキーボード。ギターはマイケル・ランドーとクリス・ピニック(ランドーではなくTOTOのスティーヴ・ルカサーと書かれているものもある)。
シカゴのメンバーはヴォーカル/アコースティックギターのセテラ以外ではドラマーのダニー・セラフィンだけとなっていて、意図せずともこれは後のソロ活動の布石になったでしょう。
https://youtu.be/1A0MPWseJIE?si=MmgML7iENMGhCjy7
09 、10、11はシカゴ脱退語のソロより。
09はビートルズのカヴァーで原曲はアルバム「ヘルプ」に収録。作者のジョン・レノンは駄曲と評価したがセテラの他にもゲイリー・U.S.ボンドの秀逸なカヴァーがある。
2001年「Another Perfect World 」より
https://youtu.be/uUXlWspm3do?si=inXl6GWVxga8dZBu
10は09と同じく「Another Perfect World 」よりカーラ・ボノフとの共作。私はボノフが大好きなので今回セレクトしてみました。
https://youtu.be/pstxiyVHqxc?si=QLpr4Vn0vphLlLAe
11は1981年の記念すべきソロ第一作目『夢のライムライト』 よりトップを飾るナンバーですが、上記にも書きましたがシカゴとの活動を鑑みてレコード会社がまったくプロモーションしてくれなかった結果ほとんど世に知られず商業的成功になりませんでした。
では駄作か?というとまったくそんなことはありません。このアルバムではセテラはシカゴでの活動と同様にベーシストとしてもいい仕事しています。この曲ではスティーヴ・ルカサーが参加しています。
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