2025 1/13 モーニングアップル月曜日第40回目 クラレンスクレモンズ&ダニーフェデリシ特集オンエアリスト
ブルース・スプリングスティーン
〜クラレンス・クレモンズ、ダニー・フェデリシの誕生日を祝して〜
クラレンス・クレモンズ 1/11
(January 11, 1942 – June 18, 2011)
The E Street Bandのサックス奏者
ダニー・フェデリシ 1/23
(January 23, 1950 – April 17, 2008)
The E Street Bandのオルガン、アコーディオン、およびglockenspiel奏者
ご健在ならばクラレンスは83th 、ダニーは75thの誕生日です。おめでとうございます!
1月はThe E Street Band のクラレンス・クレモンズとダニー・フェデリシの誕生日でした。お二人とも故人ではありますが現在までブルース・スプリングスティーン の音楽に与えた影響は計り知れません。
2012年からサックスはJake Clemonsに、オルガンは2008年からCharles Giordano に引き継がれています。ジェイクもチャールズも素晴らしい演奏家でそのパフォーマンスからは前任へのリスペクトを強く感じます。
正直いえばジェイクのサックスは最初の頃は音が細く感じましたが最近のライヴでは往年のビッグマンのパフォーマンスに負けないパフォーマンスになってきていると思います。
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⭐️今日のアニソン
01 「羽ばたけ」
by Sacra e sole(サクラ・エ・ソーレ)
(『オーイ!とんぼ』1stシーズンOP 1/13はエマ・クリス役の井上麻里奈さんの誕生日。おめでとうございます!)
https://youtu.be/Uvr6q4PlrS4?si=nTStZEMkSc5t3dIs
02 7月4日のアズベリーパーク
https://youtu.be/f_lSDQy03LY?si=SpxGAkku-kKxSAA0
03 ハングリー・ハート
https://youtu.be/boJhWtw-6Gg?si=pvldhj44TBymPBXk
by ブルース・スプリングスティーン
04 ジ・エッジ・オブ・グローリー
by レディ・ガガ
https://youtu.be/QeWBS0JBNzQ?si=5myPHZXcuhy3Uh0E
05哀 戦士 by 井上大輔 リクエスト
https://youtu.be/xzcFEJDfmv0?si=momlk2kCJ-ip90Of
生演奏ヴァージョン
https://youtu.be/xzcFEJDfmv0?si=momlk2kCJ-ip90Of
06 ウィズアウト・ユー
https://youtu.be/ztjKUHiLKtw?si=R1f7u0zJpBDztsXU
by ブルース・スプリングスティーン
07 宝石 by 井上麻里奈
(『コゼットの肖像』ED) リクエストより
https://youtu.be/6yBYqscvqpk?si=0-fpScYfOfKbi2-G
08 明日なき暴走
https://youtu.be/IxuThNgl3YA?si=wHNL31K6GaPGlTyp
09 バッドランド
https://youtu.be/f3cecpC75vw?si=Xvul-UzE0sS3Equk
10 ボビー・ジーン
https://youtu.be/deMHmnuHn5k?si=ngsucA6Z8cVLIbLw
by ブルース・スプリングスティーン
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01の今日のアニソンは前述の通り井上麻里奈さんの誕生日にちなみ出演作である『オーイ!とんぼ』の主題歌をお送りしました。井上さんといえば「進撃の巨人」のアルミンとナレーションの演技も素晴らしいですが「進撃の巨人」は以前おかけしましたので先日まで放映されていた「オーイ!とんぼ」OPをお送りしました。
そして07はリクエストいただき麻里奈さんの声優/シンガーデビュー作となった「コゼットの肖像」からOPをお送りしました。
02は今回の特集でいただいたリクエスト曲。
スプリングスティーン の2ndアルバム「The Wild, the Innocent & the E Street Shuffle」(青春の叫び)より。
クレジットでは
Danny Federici はorgan 。
Clarence Clemons は tenor saxophone。
そして二人とも
backing vocals も。
それとやはり今月誕生日の
Mad Dog" Vini Lopez がドラムを叩いています。
この曲はカヴァーヴァージョンも多くなされている人気曲でThe Hollies は1975年にレコーディングしている他にAir Supply やBen E. King などのヴァージョンも存在します。
03 おそらくスプリングスティーン の曲で最も一般受けする楽曲のひとつ。
記録では1980年12月の殺害当日にジョン・レノンは「ハングリー・ハート」は「素晴らしいレコード」だと思ったと語ったという。「ハングリー・ハート」の3日後にリリースされたシングル「(Just Like) Starting Over」と比較したとも言われています。
スプリングスティーンの声が高音域に聞こえるのは録音時にわずかにスピードアップするという手法を用いているかららしいです。
ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンが1966年の「キャロライン、ノー」の制作で初めて使用した手法でダイアー・ストレイツも1978年の「セッティング・ミー・アップ」で同様のことをしています。
以前ビートルズも初期の楽曲で同様のことをしたと聞いた記憶がありますが真偽は如何に。
YouTubeコメントでは佐野元春の「SOMEDAY」かと思いましたというご感想いただきましたが佐野さんの初期楽曲のアレンジは総じてスプリングスティーンの影響が強いです。ただ私はパクっていると思ったことはありません。そもそも日本のロックミュージックの成り立ちは本場の米英のロックを模倣するところから始まったわけでサウンドの取り入れやオマージュはいつの時代でも無国籍にあることです。僅か数年後には佐野さんは米英のポピュラーなミュージシャンより早くヒップホップサウンドを取り入れてファンも評論家も驚愕させますがスプリングスティーン はそこまで急進的ではありませんでした。
佐野元春の音楽の変遷については別の機会にします。
04 The E Street Bandの活動以外でもクラレンス・クレモンズはソロアルバムや他アーティストのレコーディング、ツアーにも参加していますが、最晩年にレディー・ガガのアルバム『ボーン・ディス・ウェイ』に収録の「ヘアー」と「ジ・エッジ・オブ・グローリー」でサックスを吹きました。重度の脳卒中を患う数日前に「ジ・エッジ・オブ・グローリー」のミュージックビデオの撮影にも参加。
この曲は2011年7月から放送されたテレビドラマ『ジウ 警視庁特殊犯捜査係』のエンディングテーマに使用されました。
英語版のWikiにレコーディング時のエピソードがあります。それによるとこの曲は、
「歌詞のインスピレーションは、2010年9月に亡くなった祖父の死から得たという。クラレンス・クレモンズの演奏するサックスソロとともに、この曲のメロディーはブルース・スプリングスティーンの音楽作品によく似ており、1980年代のアダルトコンテンポラリーミュージック作品に似たいくつかの特徴を含む。」
そして
「ガガはサックスソロの参考にしたのはEストリートバンドとブルース・スプリングスティーンだった。最終的にガガはEストリートバンドのクラレンス・クレモンズに演奏を依頼した。クレモンズはローリングストーン誌に、2011年1月にガガのマネージメントから連絡があり、『ボーン・ディス・ウェイ』で演奏してほしいと言われたと語った。電話がかかってきたのが金曜日だったため、クレモンズは翌週の月曜日か火曜日に録音できると返答したが、ガガはその日のうちにニューヨークのレコーディングスタジオに彼を呼びたいと強く主張した。クレモンズはフロリダからニューヨークに飛び、真夜中にマンハッタンのレコーディングスタジオに到着した。
ガガは彼に複数のトラックでサックスを演奏してもらいたかった。そのうちの1曲が「エッジ・オブ・グローリー」だった。彼女はクレモンズに「テープをかけて、あなたはただ演奏するだけ」とだけ言った。録音は数回のテイクを経て午前3時までに終了した。クレモンスは、「無料でもやっていただろうから、報酬をもらえて驚いた。こんなに気持ちいいことでお金が稼げるなんて信じられない」と付け加えた。」
「この曲は世界中で商業的に成功し、オーストラリア、ベルギー、カナダ、ニュージーランド、ノルウェー、スペイン、イギリスなど、いくつかの主要な音楽市場でトップ10入りを果たした。米国ではビルボードホット100で3位に達し、ガガにとって米国で10曲連続のトップ10入りシングルとなった。」
05 はご存じ劇場版機動戦士ガンダムの第二作目の主題歌。井上大輔さんはザ・ベストテンに初登場時に間奏でサックスソロも披露されていました。リンクを掲載しましたのでぜひご覧ください。
06は1/22にサム・クックの誕生日だったこともありスプリングスティーン がクックの歌唱マナーで歌い上げた楽曲で1996年リリースのEP「Blood Brothers」より。
1995 年のバンドの Greatest Hits セッション中に作曲されたと思われます。
1995 年のセッションは、1984 年以来初めて、スプリングスティーンと E ストリート バンド全員が一緒にレコーディングしたセッションでした。バックのコーラスはメンバー全員とプロデューサー、エンジニアのChuck Plotkinも参加しこの曲が持つ楽しげなパーティー的な演出を盛り上げています。クラレンスのサックスもダニーのオルガンも最高です。
08は日本タイトルは「明日なき暴走」ですが暴走という無軌道なネガティヴな詩ではなくて一定の枠組みからの脱却、あらゆる「囚われ」からの解放を歌ったものです。やはりライヴでは最も盛り上がる曲でありスプリングスティーン にとってはプロの契約アーティストとしてレコード会社に残れるかどうかの存続のための起死回生の一曲となりました。この一曲に半年のレコーディング期間をかけたといわれています。
かくして今のスプリングスティーン がいるのはこの曲の存在があったからです。緻密なアレンジも聴きどころです。クラレンスのサックスが果たしている貢献は言うまでもなく大きい。
09は「Born to Run(明日なき暴走)」の次に発表された4thアルバムからの一曲で今回はスタジオよりもブラッシュアップされたライヴ盤からお送りしました。
冒頭の歌詞に「ハートランド」という言葉が出てきますがまさにハートランドロックを象徴するかのような詩、アレンジ、演奏です。
ダニーの弾く印象的な前奏のリフはかのアニマルズ「悲しき願い」が元だという。曲調は全く違いますが確かに旋律は同じです。このリフにスプリングスティーン の弾くエレキのグリッサンドが重なるところが好きです。そして間奏のギターソロの後でのクラレンスのサックスソロが大陸的で広大なアメリカの大地を感じさせてくれてまた良いのですが、さらに歌に戻る前の聴衆も加わるハミングが素晴らしくて世の中にこんな一体感を伴うロックンロールが存在することに驚嘆します。
10はモンスターアルバムと呼ばれる1984年「Born in the U.S.A.」収録のハートランドなロックンロール楽曲。親友のスティーヴ・ヴァンザントがグループから離れる時の見送りの歌です。今は再合流していますが。
今回の特集はクラレンスとダニーの紹介と日本ではイマイチ盛り上がらないハートランド系のロックンロールを日本で盛り上げたいという思いがありました。
この曲は「ハングリー・ハート」と同様に日本人好みのキャッチーさもあってあの大ヒットアルバムにしてシングルカットしなかったのが不思議なほど名曲だと思うのです。
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