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2012年2月29日水曜日

一人のリスナーとして Part 2

前回の続きです。






ステレオセットを購入予定がバラ買いになった御話をしました。




思い起こしてみるとそれは大正解だったと思います。


何故ならあの時にミニコンポを購入していたら5、6年または長くても10年くらいで故障して新しいものを買っていたと思われるからです。
あの手のステレオを買われたことのある方は経験されているでしょう。
もし、あの初期型のプライベートを今も大事に使われている方がいらっしゃいましたら教えていただきたいです。




父はそういうことを見込んで買うなら長く使えるものを、と思ったのでしょう。




その時のステレオは経年の劣化はありますが、今でも稼働中です。














さて、CDが民生機として普及したのはいつだったのでしょうか。
1985年には友人の家にありました。それが、家庭で見た最初のCDプレイヤーで一体型のミニコンポの中に組み込まれていました(記憶では)。






1983、4年頃にはFMラジオでCD再生の番組が始まりその音質のクリアーさに感動しました。
メタルテープで録音したものが今でも残っています。
曲はビートルズの「サムシング」でした。








そして、我が家にCDプレイヤーがきたのは・・・・、
大学に入りアルバイトをして買った1988年の冬でした。
KENWOODのプレイヤーでした。


その時に、TEACのカセットデッキが故障し修理不能となったためにカセットデッキも購入しました。
A&Dの真っ黒の渋いデザインのデッキでした。
Aは赤井電機、Dは三菱電機のオーディオ・ブランド「ダイヤトーン」からきています。
何故にこのメーカーを選んだのかいうとTEACのデッキで録音したカセットののほとんどにノイズリダクションのドルビーではなくdbxというあまり普及していなかったものを使っていたからです。




dbxで録音したカセットの音質はダイナミックレンジも広くヒスノイズもほとんどない素晴らしいものでした。


















さて話を戻します。


1986年、将来性を見越して、先ほど話に出ていた友人にカセットで録音してもらおうと生まれて初めてCDを購入しました。


アルバムのタイトルは『THE LIVE (Live/1975-85) 』
アーティストはブルース・スプリングスティーン。
レコードなら5枚組、
CDなら3枚組という破格のアルバムでしたが、
海賊版でしか聞けなかったスプリングスティーンのライブとあって迷わずに購入。小遣いは暫く我慢。






同じ時期に尾崎豊のアルバムをCDで持っている方が友人の友人にいて頼んで録音してもらいました。








そして、分かったことがありました。






それは、どんなに高音質のフォーマットでもそれを再生、録音ーもっと言えば再現するものが良くなかったら原音が持つ感動は得られがたし、ということでした。








どういうことかいうと友人から録音していただいたカセットテープの音はノーマルテープだったとはいえ高音も低音もスカスカの酷いものだったのです。


確かにCDなのでパチ、パチというスクラッチ音はありません。
けど、エアチェックした音源よりも臨場感は全くなかったのです。




とはいえ面倒な録音という作業をしてくれた友人達には感謝しています。








私はいつのまにか「音」に対する繊細な感覚が養われていることにその時はまだ気づいていませんでした。




そして、体の弱かった自分は音楽に自分の「夢」を見いだそうとしていたのかもしれません。






ビデオはスプリングスティーンの現時点での新曲。
アルバムリリース前。
メンバー二人を失ったブルースが今の時代に生きる私達に強く訴えるように歌っています。

俺たちは自分のことは自分でなんとかするんだ 旗がどこで翻っていようと」





We Take Care Of Our Own (With Lyrics) - Bruce Springsteen







続きます。



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